もし、コンピューターウイルスなどのマルウェアに感染した場合には、駆除をしなければ非常に危険です。
マルウェアに感染した状態が続くと、強制的にPCがダウンしてしまったり重要情報が外部に流出し続けたり外部のネットワークを攻撃するための踏み台にされてしまったり・・・
このような状態が続くと自社の利益が確保できないことはもちろん、対外的な信用も失ってしまいます。
今回は、コンピューターウイルス駆除の手順や方法について解説します。
1.マルウェア・ウイルス駆除の手順
マルウェア駆除の手順について紹介します。
手順①セキュリティ対策ソフトによるマルウェア検知
セキュリティ対策ソフトやツールでマルウェアに感染しているか否かを検知しましょう。
マイクロソフト社のWindows Defenderは無料で利用できウイルスの検知率もかなり向上しているツールですので、インターネットを利用される企業や個人では必ずチェックしておくいましょう。
また、マルウェアの感染が確認された場合は、感染が疑われる機器をネットワークから外し被害の拡大を最小限に抑えるための対策を施しましょう。
手順②マルウェア・ウイルス駆除
ネットワークからウイルスなどのマルウェアが検出された場合には直ちにマルウェア・ウイルス駆除を実行します。
駆除を実行するためには、セキュリティ対策ソフトを利用するケースが一般的です。ただし、最新のマルウェアに攻撃を受けた場合、セキュリティ対策ソフトで駆除するケースが手軽です。ただし、マルウェアは日々進化しているため、セキュリティ対策ソフトだけでは駆除しきれない場合もあります。
これらの駆除方法の他に、マルウェアを直接削除する方法やコンピューターのオールリセットを行うなどの方法も考えられます。一部のランサムウェアなどセキュリティ対策ソフトやオールリセットなどを行っても全くマルウェアを駆除できないケースではPCの買い替えが必要になる場合もあります。
手順③PC・ネットワークの修復
マルウェアやウイルスによって攻撃を受けた箇所を修復します。
例えば、データが破損した場合にはあらかじめとっておいたバックアップからデータを戻す作業を行います。こまめにデータを取っておけば作業の手間を最小限に抑えられます。
USBメモリなど、ウイルス感染後にPC端末に抜き差ししたメモリ媒体は、ウイルスを運んでしまうケースもありますので、使用しないようにしましょう。
2.マルウェア・ウイルス駆除の前に行うこと
マルウェアの駆除をする前に、ケアしておきたいポイントについて紹介します。
日ごろからマルウェア感染のチェックを
マルウェアは侵入を防ぐのが最も効果的な予防手段ですが、万が一感染してしまった場合には一刻も早く感染に気が付き、駆除を行うことが重要です。
そのためには、日ごろからウイルスチェックを定期的に実行することや、ネットワークやPC端末に異変がないかのチェックを行うことが大切です。セキュリティ対策ソフトはもちろんですが、ネットワーク監視ツールやファイアーウォールの設定、バージョンアップによる脆弱性対策などネットワークのセキュリティを保てるようにしましょう。
人的ミスによる感染にも注意
従業員が故意や過失によってマルウェアの原因となるソフトをダウンロードしたり、悪質なサイトにアクセスしたりしないようにも注意徹底しましょう。
そのためには、以下の対策が重要です。
- ログの管理
- アクセス権限の管理
- 社内のネットワークセキュリティ研修
迅速な対応が取れる社内体制を構築
急にPCが重くなった、シャットダウンを繰り返すようになってしまった、見覚えのないアイコンが増えているなどの異変が生じた際に、従業員一人ひとりがすぐに担当者に報告できるよう明確な社内体制を整えておきましょう。繰り返しになりますが、マルウェアの駆除や予防は迅速性が何よりも重要です。
トラブルの被害を最小限に抑えるためには、社内の体制構築が非常に重要です。
3.まとめ
コンピューターウイルスなどのマルウェアに感染してしまった場合、企業のネットワークは大打撃を受けてしまうため一刻も早いウイルス駆除が必要です。
そのためには、ウイルスやマルウェアに感染しづらい環境に整えておき、異変が生じた際にすぐに責任部署に情報が入るようにしておくことが大切です。
駆除の手順としては、検知→駆除→修復の順で行います。その際に、ウイルスに感染している機器はネットワークから早急に外し、被害を拡大させないための処置をとることも大切です。