「ウイルス」と聞けばパソコンに感染するものだと思っている方もいますが、皆さまがお使いのスマートフォンにもウイルスが感染して何らかの被害をもたらします。
普通に利用している方も何かの拍子にウイルス感染することがあり、
「スマホにウイルスが感染する経路は?」
「もし感染したらどんな症状が出るの?」
「感染を防ぐにはどうしたらいいの?」
など、自分のスマホにウイルスが感染したらどうしよう!と心配している方もいますよね。
ということで今回はスマホのウイルス感染経路を中心に、感染したときに表れる症状や感染を防ぐための基本的な対策ポイントをご紹介していきます。
1.スマホのウイルス感染経路は?iPhoneよりもAndroidが圧倒的に多い!
まず、私たちがスマートフォンと呼んでいるものには、大きく「Android」と「iPhone」があります。
その違いは単純に「OS」にあります。ちなみにOSとは、オペレーション・システムの略語です。
AndroidはGoogle社で提供する「Android OS」が搭載され、iPhoneにはApple社の「iOS」が搭載されています。
ウイルスの感染経路の大半は「悪意のあるアプリ」!Androidは感染リスクが高い!
先に結論から言っておくと、スマホにウイルスが感染する経路でもっとも多いのが「悪意のあるアプリ」によるものです。
そこで、AndroidとiPhoneを比べたとき、iPhoneよりもAndroidの方がウイルス感染のリスクが圧倒的に高いと言われています。その大きな理由は、アプリの数がAndroidの方多く、さらにiPhoneのアプリにはAppleの審査がある一方で、AndroidのアプリはGoogleの審査がほとんどないということが関係しています。
とあるサイトの調査によると、以下のようにAndroidの方がアプリの数は多いという結果が出ています。
- Android:143万アプリ(開発登録者:38.8万人)
- iPhone:123万アプリ(開発登録者:28.2万人)
審査に関してもiPhoneはApple、AndroidはGoogleというように管理する会社が異なることから、アプリの販売許可の審査も当然異なります。
Apple社はアプリに対して審査が厳しいことで知られていますが、Androidはアプリに対してGoogle社の審査はほとんど無い状態で配信されていることがウイルス感染のリスクを高める結果になっているのです。
また、Androidは公式の「Google Play」以外にも第三者がオープンソースで配信しているアプリも数多く存在しているので、アプリの選択肢の幅が広がるメリットがある一方で、悪意のある第三者に悪用されやすいデメリットがあります。
審査がないことを利用して第三者がウイルスを混入させた不正なアプリを配信し、それをユーザーが知らずにスマホにインストールしてしまうとウイルスに感染してしまうという経路がもっとも多い手口になっています。
さらに、その手口も巧妙化しているので「安心だと思ってインストールしたアプリが実は悪意のあるアプリだった」ということもあるのでウイルス感染の被害が後を絶たないのです。
2.スマホにウイルスが感染したときの主な症状と感染を防ぐ基本的なポイント
もし、悪意のあるアプリと知らずにスマホにインストールしてしまったら、どんな症状が表れるのか?気になりますよね。
そこで、スマホにウイルスが感染したときに表れる主な症状は以下の通りになり、普段と違う表示や動作をしたときは感染を疑う必要があります。
【スマホがウイルス感染している時に表れる主な症状】
- スマホの動作が遅くなるとともにデータ消費量が多くなる
- インストールした覚えのないアプリがインストールされている
- 勧誘などの広告が常に表示される
- スマホの機能が勝手に起動する
- データが勝手に消去されている
などの症状が複数表れたときはウイルス感染している可能性が高いといえます。
そこで何も対応しなければ、データの漏えいや盗聴・盗撮といった危険があるほか、最近では身代金型ウイルス「ランサムウェア」による被害が問題になっています。
以上の症状が出るときは不要なアプリをすべてアンインストールするほか、最悪の場合はスマホを初期化してファイルを復元しなければならないので、そのときは契約している携帯キャリアに相談してみましょう。
スマホのウイルス感染を防ぐ方法
対応策を考えるよりも、まずはスマホにウイルス感染する前に防げればいいだけですよね。
ここでは、スマホのウイルス感染を防止するポイントをご紹介します。どれも簡単なことなので確実に実践しましょう。
【スマホのウイルス感染を防ぐポイント】
- 対策➀ 不審なアプリは絶対にインストールしない
- 対策➁ 不審なサイトやメールは開かない
- 対策➂ OSやアプリは常に最新バージョンにアップデートしておく(脆弱性の排除)
- 対策➃ セキュリティ対策アプリを利用する
不審なアプリをインストールしないのはウイルス感染予防の一番の対策です。
特にアダルトサイトのような不審なサイトを開かないことや、誰から送られてきたか分からないような不審なメール(迷惑メール)を着信しても絶対に開いてはいけません。
次に、OSやアプリから配信される脆弱性対策が講じられたアップデート情報は常にチェックし、その都度アップデートしておくことがセキュリティ対策の基本になります。脆弱性とは、コンピューターネットワークにおける安全上の欠陥を指します。
最後に、セキュリティ対策アプリはiOS、Androidともに配信されています。
インストールするおくだけで不正なアプリを検知してインストールさせないようブロックしてくれるほか、紛失または盗難にあったときの検索機能も備わっているのでインストールしておいて損はないでしょう。
3.まとめ
情報化社会の現代において、もっとも警戒が必要なのは「ウイルス」です。
個人はもちろん企業でも、ウイルス感染によって情報漏えいなどの被害が発生すれば大ダメージを受けてしまいます。
パソコンだけでなく今ではスマートフォンにもウイルス感染の危険があり、もっとも多い感染経路が「アプリ」のインストールによるものです。最近は手口も巧妙化しているので、安心だと思ってインストールしたらウイルスに感染してしまった!という例が後を絶ちません。
そこで、本文の最後に説明した4つの対策を確実に実施していれば100%ではないものの高い確率でウイルス感染を防いでくれます。それほど難しい対策はないので確実に実施しましょう。